PASTEL COLOR
過去のページ
QRコード
QRCODE
東雲 朔(しののめ さく)
東雲 朔(Saku Shinonome)
東雲 朔(Saku Shinonome)
モバイルの方は「東雲朔(saku shinonome)」をクリックすると飛びます。

2010年12月06日

空室の窓。

空室の窓。

空室の窓を開けてみた。
そこになにもないことに困り果てたこころの隙間で息をしたがるやつが、呼吸してもいいですか?
と尋ねてくるので
僕は容赦なく、どうぞと言った。

息をすることすらも自由にできないようで、
僕の隙間で生きているこいつは一体なんなのだろうと思った。

まるで、生きてもいいですか?と言わんばかりのその問いに
なぜ僕はこうも真面目に答えてしまうのだろう。

容赦なく受け入れてしまうことを正しいと感じているのだろうか。

しかし、そこでダメですと言えば、こいつは死んでしまうんだろう・・・。
そう思うと、同情が湧いて
ダメですなんて言えなかった。

それが一番厄介で鬱陶しくて吐きそうな弱さだとも知らずに、それを正義だとどこかで感じていた。

ダメだと、嫌だと、はっきり言えばいいじゃないかと思う部分もあれば
それを酷いと叫んでしまう部分もあって
それに左右されながら思考はいつだってぐるぐると何を守ればいいのかもわからなくなって

どこまでもどこまでも

繰り返してばかりだった。



ダメだと言えばいい、嫌だと言えばいい。

それでそいつが死んだなら、背負って抱いて飲み込んで
食べてしまえばいい。

その覚悟がないなら、口にしなければいい。

発言に対する責任がないなら、最初からすべてしなければよかったんだと
思い知るくらいなら、誰も傷つけなければいい。

こころの隙間で過ごしているこいつは、ずっとずっと僕の中で息をしていて
生きていて
それがときどき嫌になるけど
同情なのか何なのかわからない名前のない感情で、僕はいつでも「いいよ」と答えてしまう。


この曖昧でぶれやすい、不安定な思いが僕の愛情の一部なら
それはそれでいいじゃないかと思う。


どうでもいいことをぐるぐると考えて苦しくなることもあるけど
僕にはこいつを食べてしまえるほどの覚悟がいつだってあるから
いまは「いやだ」と言わないでいるだけであって

まだずっと、一緒にいたいんだよ。なんてことは言わないでおく。





そんな優しいことを言ったら
きっと、こいつは嬉しくなって
またどこかへ放浪してしまうだろうから・・・。



タグ :東雲朔

同じカテゴリー(朔の世界(こころのウタ))の記事
成長と還元。
成長と還元。(2013-02-13 04:18)

風のおと。
風のおと。(2012-11-06 02:30)

素直な心地。
素直な心地。(2012-05-15 10:11)

君のみる夢に僕は。
君のみる夢に僕は。(2012-05-14 01:02)

静かな足跡。
静かな足跡。(2012-05-12 23:21)

きもち。
きもち。(2012-05-11 01:02)


Posted by 東雲 朔(Saku Shinonome) at 06:54│Comments(2)朔の世界(こころのウタ)
この記事へのコメント
こんばんわ^^

写真が好きです。とても。
朔さんの写真。。。

私にとってはノスタルジックな感じがするんです。

それにしてもこの写真よいですぅぅ
Posted by ゆずははゆずはは at 2010年12月07日 00:02
ゆずははさん>
こんばんわ。

ゆずははさんはノスタルジックな雰囲気がすきなんですね。
じゃぁこれからときどき、そういう写真を撮ったりしてみようかなぁと思います。いつもテーマとかなくて、感じたままシャッターをきっているので。
というか・・・、まるで告白されたような気持ちです(笑) 写真にやきもちwww・・・冗談ですよw
Posted by 東雲 朔(Saku Shinonome)東雲 朔(Saku Shinonome) at 2010年12月07日 04:36
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。